ここから特殊な計算が始まります。背景が水色の列は、チームの成績から金田投手の成績を引き去ったものです。L列の"割合"とは、「(E÷K-1)×100」です。現実のチームの勝率を、金田投手の成績を引いた架空のチームの勝率で割って、割合を示した、ということです。続いて、「正の」の意味合いを明瞭にするために1を引き、「貢献度」の意味合いを深めるために100を掛けました。
・0以上であればあるほど、金田投手の勝敗がチームの勝敗に占める割合が大きくなります。1953年をご覧ください。チーム45勝の内、金田投手が23勝ですから、極めて高い数値になっています。
・ぴったりゼロだったら、1で割り切れる、ということですから、チームの勝率に影響のない、チームと同じ勝率を挙げたシーズンだったことになります。1965年の、チームの勝率と金田投手の勝率とを見比べてみてください。両者が近しいので、数値も小さくなっています。
・0以下であればあるほど、チームの勝率より低い勝率を残したことになります。1966年が好例です。勝率が同じでも勝敗数が大きくなれば、それだけ数値も大きくなります。もしも「4勝6敗」でなく「24勝36敗」だったとしたら、−3.35だったのが−26.27になります。
一番右下の太字はシーズンごとの平均です。通算記録一覧表では、この数値を載せています。
こうして、一応、弱いチームでたくさん勝ち星を挙げると高くなる数値を考えだすことが出来ました。